スタッフブログ
こんにちは!
山口市米屋町商店街にあります、ふじもと呉服店呉服部の山下です。
3月は卒業式シ-ズン。
卒業式で着物といえば袴ですが、袴と合わせて二十歳のつどい(旧成人式)で着られた振袖も着られた方が多いと思います。
振袖に袴を合わせた姿もとても素敵ですね。
そして卒業式が終わるとしばらく着物を着る予定がない、という方がほとんどだと思います。
ぜひこのタイミングで皆さまには振袖をクリ-ニングに出して頂いて、振袖を長く綺麗に保って頂きたいと思います。
というわけで今回は振袖のクリ-ニングについて書かせて頂きます。
目次
(1)振袖のクリ-ニングにはどんなものがあるの?
①お手入れ
②丸洗い
③PTE
(2)どうやってクリ-ニングに出すの?
①家で虫干しをしましょう
②お店に持っていきましょう
③お店で手続きをしましょう
(3)戻ってきたらどうしたらいいの?
(4)保管について
漢方敷(かんぽうじき):
トリマス:
(1)振袖のクリ-ニングにはどんなものがあるの?
振袖をはじめとした着物のクリ-ニングには3種類やり方があります。
それは「お手入れ」と「PTE」と「丸洗い」です。
※こちらの名称はふじもとで使用しているものになりますので、ご注意ください
①お手入れ
こちらはパ-ルト-ン加工をかけている着物のみができるクリ-ニングになります。
パ-ルト-ン加工とは、ガ-ド加工のことで水や汚れを弾く効果があります。
加工した時点での状態を綺麗に保ってくれる加工なのでふじもとでは仕立てるときにかけて頂くことをオススメしております。
そしてお手入れでは汚れている部分だけを綺麗にして、そのあとプレス加工でシワを伸ばして完了という内容になっております。
またパ-ルト-ン加工をして頂いてる振袖は、ふじもとでは京都へ送るのですが、その送料1点につき¥1,100で出すことができるのでパ-ルト-ン加工をかけておくと便利です。
②丸洗い
こちらはお手入れとは違い、着物全体をドライクリ-ニングします。
また丸洗いではパ-ルト-ン加工がかかっているかはどうかは関係なく、どの着物も出して頂けます。
ただシミやカビなどは落とすために別途費用がかかる場合があります。
ですがこちらは一度お見積もりをクリ-ニング屋さんに出して頂いて、それでお客様にご検討頂いてからさせて頂きますのでお気軽に出して頂いて大丈夫です。お見積もりは無料です!
③PTE
こちらもお手入れと同じくパ-ルト-ン加工をかけている着物のみができるクリ-ニングになりますが
お手入れとは違い着物全体を丸洗いします。
PTEはパ-ルト-ン加工をしている着物専用の丸洗いプランということですね。
またPTEでは丸洗い後、パ-ルト-ンを再加工します。
丸洗いして綺麗になった状態をそこからまた保ってくれるので、そのまましばらく着る予定がないという方にオススメです。
丸洗いやPTEは振袖は○○円、訪問着は○○円と着物によってお値段が違います。
複数点出して頂くと数万円と高額になる場合もありますので、ご注意くださいませ。
また年に数度、きものクリニックという京都からきものドクター(着物のクリ-ニング屋さん)をお招きして直接クリ-ニングについてご相談できる機会をご準備しております。
目の前で「今着物はこんな状態です」というのをわかりやすく説明して頂ける上、通常よりもお安く洗いに出して頂けますので、気になる着物がございましたら振袖に限らずどんな着物でもお持ち込みくださいませ。
★1番近い時期ですと2025年3/29,30の2日間にも行います。ぜひこの機会をご利用くださいませ。
(2)どうやってクリ-ニングに出すの?
①家で虫干しをしましょう
着たその日にクリ-ニングに持って来られる方もいらっしゃいますが、ほとんどの方は後日のお持ち込みになると思います。
ですのでお家に帰られて着物を脱がれたら、まずは着物をハンガーにかけて室内干しをして着物から湿気をとりましょう。
すぐにお店に持っていけない場合もあるかと思いますので、ひとまずお家でカビなどの原因になる湿気をとっておきます。
この際の注意点は室内干しは室内干しでも陰干しであることです。
お洋服でもそうですが、日光や照明に当たると変色してしまう恐れがありますので、室内で必ず陰干しをしてください。
★干すのに使うきものハンガーは振袖の小物セットにも入っていますが、店頭にもご準備がございます。
②お店に持っていきましょう
お店に持ってきてくださる際は簡単に畳んで紙袋やカバンに入れて持ってきて頂ければ大丈夫です。
お店のスタッフが畳ませて頂きます。
通常クリ-ニングに出すのは振袖などの着物、振襦袢(長襦袢)と袋帯の3点です。
★振襦袢の襟は取らなくて大丈夫です。そのままお洗濯致します。
帯揚げなどのほかの小物も出すことはできますが、こちらはお家で陰干しして湿気をとってから収納して頂ければ大丈夫です。
③お店で手続きをしましょう
お店にお持ち込み頂きましたら、まずはその場でパ-ルト-ン加工がかかっているかを確認します。
パ-ルト-ン加工がかかっているかは右の襟先にパ-ルト-ンと書かれた小さいラベルがついているかどうかでわかります。
そしてついていたらパ-ルト-ン用のお手入れやPTEを、ついていなければ丸洗いを、というふうになります。
お支払いは原則その場で頂くようになります。
現金のほか、クレジットカードやPayPayなどのキャッシュレス決済もお使い頂けますのでご準備の上お越し頂けたらと思います。
(3)戻ってきたらどうしたらいいの?
着物のクリ-ニングには基本1ヶ月半ほどお時間を頂いております。
シミやカビがあるときはそれよりも長くお時間を頂く場合もございますが、基本1ヶ月半と思って頂けてたら大丈夫です。
そしてふじもとから京都へクリ-ニングに出した着物は、そこからまたふじもとへ戻ってきます。
そしてふじもとからご到着のご連絡をさせて頂き、ふじもとまで取りに来て頂くという流れになります。
お店に持ってきて頂いた際は着物だけをお預かりしますが、お返しの際はたとうし(畳紙)に入れてお渡しさせて頂きます。
この際注意して頂きたいのが、お手入れやPTEで出されたときと丸洗いで出されたときとではたとうしの素材が違うということです。
お手入れやPTEで出された場合は普通の紙でできたたとうしで戻ってきます。
ですが丸洗いで出された場合は和紙でできたたとうしで戻ってきます。
※こちらは現物とは異なります。ご注意ください
普通の紙は湿気を吸いシミやカビができやすいのに対し、和紙は水に強いため着物の保管には和紙でできたたとうしにしてください。
ですので、振袖などふじもとでお仕立て頂いた着物は和紙でできたたとうしに入れてお渡し致しますので、クリ-ニングから戻りましたらそちらに入れかえるようにしてください。
丸洗いから返ってきたものは和紙でできたたとうしですので、そのままお使い頂いて大丈夫です。
※ズレ防止のために(着物にズレによるシワができないように)着物の間には普通の紙や厚紙が挟まっています。こちらもそのままにしておくとシミができて着物に移ってしまう可能性がありますので、できる限り紙類は抜いてから保管してください。
(4)保管について
着物の保管の際のキ-ワ-ドはとにかく「湿気」です。
湿気が着物にこもらないように、虫干しが望ましいですがお家でやるのは大変なので、定期的に箪笥や箱を開けて風通しを行ってください。
それだけでも全然違います。
もっとしっかり保管したい、という場合は漢方敷やトリマスといった除湿や脱臭効果のある小物を併用して頂けたらと思います。
漢方敷(かんぽうじき):
防カビ、除湿、脱臭、抗菌などの効果があり、
箪笥の各段の底に1枚ずつ敷き、その上にたとうしに入れた着物を置いて使います。
トリマス:
除湿、脱臭シ-トのことで、袋から取り出してそのままお使い頂けます。湿気を吸うと再生シグナルが青からピンクに変わりますので、そうしたら半日以上天日干ししてください。再生シグナルがまた青になり繰り返しご使用することができます。
いかがでしたでしょうか?
今回は振袖のクリ-ニング、また保管方法についてまとめました。
参考にして頂けましたら幸せます。
他にも振袖や二十歳のつどいに関する情報を記事にしてまとめておりますので、ぜひそちらもご覧くださいませ。
わかりづらいところ、その他気になる点がございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。
直接お店にお越しくださるのも大歓迎です。
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どうぞよろしくお願い致します!
山下