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成人式が終って 振袖一式の仕舞方について
登録日:2023.01.13
お知らせ
こんにちは、山口市で100年続く振袖専門店ふじもとの北中です。
今週の日曜日に山口市、防府市、美祢市の成人式も無事に終了しました。
成人式をお迎えの皆さん、本当におめでとうございました!
ふじもと呉服店では当日250名程のお嬢様方のお着付けをさせて頂き会場へと送り出しました。
輝く笑顔で出発される様子に胸が熱くなりました。
この仕事をさせて頂いて一番幸せな一日でしたよ。
本当にありがとうございました。
そこで今日は成人式でお振袖をご着用になられた後のしまい方について書いていきたいと思います。
目次
1.お振袖着用後の仕舞方
お振袖を着用になられたら、すぐに畳んで仕舞ってはいけません。
着物専用のハンガーに振袖をかけて風通しの良い所で陰干しをして下さい。
湿気を飛ばすことが重要です。
振袖を着られると汗もかかれますし、そのまま仕舞われると湿気がシミやカビ等の原因になりますのでしっかりと陰干しされてから仕舞って下さい。
その時、直射日光は必ず避けて下さいね。
振袖は日光でなくても蛍光灯の光でも色ヤケしてしまうので御注意下さい。
どの位陰干しすればいいかですが、お天気によっても多少の違いはありますが半日から2日間位で良いでしょう。
あまり長くかけていると逆にハンガー焼けをおこしてしまいます。
なので出来れば洋服用のハンガーではなく着物専用ハンガーをお使い下さい。
ふじもとで振袖一式購入された方には着付小物一式の中にハンガーが入ってますのでそれをお使い下さい。
陰干しが終われば汚れていないか確認して畳んでたとう紙に入れて直して下さい。
▼▼▼振袖の畳み方はこちら▼▼▼
振袖、長襦袢のたたみ方 ~着物ってどうたたむの?~
3月に卒業式で着用予定の方は卒業式が終ってクリーニングに出されても良いと思います。
振袖は一度着用されると結構汚れるものです。
どうぞ注意深く見てみて下さい。
特に汚れやすい場所は衿元、ファンデーションが特に付きやすいです。
袖口や長い袖のたもと、裾などが要注意所です。
しばらく着用の予定の無い方は念の為クリーニングに出される事をお勧めします。
パールトーン加工が施されている振袖は1,000円でお手入れとプレスが出来ますのでふじもとまでお出し下さい。
ただし成人式後は一番混み合う時期ですので通常より納期が長くなります。
着用の予定日がおありになる場合は気を付けて下さい。
仕舞われるたとう紙は大丈夫ですか?
茶色いシミ等出ていたらカビの可能性があります。
そのまま仕舞われるとお振袖にもカビが移ってしまう心配がありますのでお止め下さいね。
たとう紙に入れかえたら和箪笥にお仕舞い下さい。
和箪笥がない場合はお振袖を納品させて頂いた長い箱に入れて箪笥の上に置かれても大丈夫です。
その際は漢方敷等の湿気対策品を敷かれていると安心だと思います。
ふじもとで一式お買い上げのお客様にはこれを差し上げております。
汚れなどがあってどうしたら良いか分からない場合はそのままふじもとへ御持参下さい。
相談にのらせて頂きます。
振袖は正絹ですので水をつけたりすると縮みます。
タオル等でごしごし擦るのもNGです。
どうか何もせずにおもち下さい。
クリーニングから帰って来た振袖には、移動の際にずれたり皺になったりしない様に紙が入っている事が多いです。
ただしこの紙が湿気をすってカビの原因にもなりますので取っていただくと安心です。
又、最後にもうひとつ!大切な事、どうぞ樟脳は入れすぎないように御注意下さいね。
日本には絹を食べる虫は少ないと言われています。
ウールの物と一緒に入れなければあまり心配される事は無いと思います。
むしろ沢山入れると金糸や銀糸が化学反応をおこしてしまう事もありますし、一度付いた強い匂いは取れにくいので気をつけて下さい。
2.長襦袢着用後の仕舞方
長襦袢の仕舞方も振袖と同じようにハンガーにかけて陰干しをした後汚れがあるかどうか確認してから仕舞って下さい。
長襦袢は振袖の下に着る着物ですのでより汚れやすいです。
汗もかきやすいです。
衿は直接素肌に当たりますので注意深く見て下さい。
着物とは別のハンガーにかけるのが良いですが無い時は振袖の上から一本のハンガーに重ねて干して下さい。
汚れがある場合は汗抜きクリーニングをされる事を是非お勧めします。
長襦袢の仕舞方で多くの方がまちがえるポイントがあります。
それは衿心を入れたまま、長襦袢を畳んで仕舞われる事です。
長襦袢の半衿の内側には衿芯が入っています。
なので仕舞う場合は必ず衿芯を抜いて下さい。
衿芯を入れたまま畳むと衿元もぼこぼこして変な折グセが付いてしまったり衿芯も折れてしまいがちです。
ここは多くの方が間違えられるので気を付けて下さいね。
衿芯は必ず抜きましょう!
3.袋帯の仕舞方
袋帯はひだを取ってあるゴムを取り除いたら半分に折り
又その半分に折ってハンガーにかけ、陰干しをして下さい。
直す時は手アイロンで左から右に手をあてて伸ばせば皺は取れると思います。
パールトーン加工が施されている帯は形状記憶加工がしてあるので1,000円のお手入れ送料で安心のメンテナンスが出来ますのでふじもとまで御持参下さい。
4.重ね衿、帯揚、帯〆の仕舞い方
重ね衿、帯揚、帯〆の小物は正絹で出来ている品が多く、水洗いは出来ません。
素肌に直接当たるものでもないので基本的には干して皺を伸ばしてたたんで下さい。
帯〆の房がバラバラになってしまった時は、やかんの口からの湯気を当てると直ります。
仕舞うときに紙やラップできれいに巻いておくとバラバラにならずすむと思います。
試してみて下さい。
5.着付用小物の仕舞方
着付用小物は使ったら同じ箱に全て戻す事をお勧めします。
まず、足袋と肌襦袢、裾除け、タオルはお洗濯して戻して下さい。
足袋の汚れは洗剤を付けて古い歯ブラシでこすってから洗濯すればきれいに汚れが落ちますよ。
あとの小物は洗う必要はないと思います。
モスの腰ヒモは洗うと縮んでしまうので洗わなくても良いと思います。
半分の長さに折って五角形に畳んでしまえば皺にならずに使えて便利です。
衿芯は長いまま着物の箱に入れるか、小物の箱に入れるのならくるくる巻いてクリップで止めておいて下さい。
伊達〆は四つに折って手アイロンで皺を伸ばしておいて下さい。
小物をひとつの箱にいつもまとめておけば次の着用の時に便利です。
6.草履バックの仕舞い方
草履も使った後は裏側を良く干して乾かしてから直して下さい。
ぬれたまま直すとカビがはえたり劣化の原因となります。
エナメルの草履は濡れタオルで拭いて頂くと綺麗になります。
が、帯地で作られた草履は濡れタオルで拭いてはいけません。
乾いたタオルで優しく拭き、花緒の形を整えて箱の中にしまって下さい。
良く乾いているかを確認して仕舞って下さい。
最後にもうひとつ、草履バッグは買われた時には大抵ビニール袋に入っていますが使われた後はビニールに入れない方が良いです。
エナメルの草履が引っつきやすくなったりする元なので、そのまま箱に保管して下さいね。
以上メンテナンスの心得を書かせて頂きました。最初は難しく面倒に感じられるかも知れませんが慣れるとそうむつかしい物ではありません。
何より沢山着て頂くことが一番のきものを長持ちさせるコツといっても過言ではないと思います。
娘の振袖姿は親にとっては一番の幸せですよね。
沢山着て沢山の幸せを感じ周りにも振りまいて頂くことを願っています。
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