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成人式間近!実用編 ~草履を選ぶ前に知っておいてほしいこと~
登録日:2021.11.19
お知らせ
こんにちは美しいきものとこころふじもとの北中です。11月も半ばを過ぎて成人式がいよいよ間近になって来ました。
今年は5月に延期された山口市の成人式も、来年は1月9日に二部制で行われる事が発表され本当に良かったなと思っています。
ふじもとでもスタッフみんなで成人式の準備を着々と進めている所です。
成人式が近づいて来ると実用編として準備に関する問い合わせや質問を多く頂きます。そこで今日は質問の多い〝草履〟についてお答えしますね!
本日のテーマ
『草履を選ぶ前に知っておいてほしいこと』
〝おしゃれは足元から!〟と良く聞きますが着物の世界でもその通りだと実感します。振袖の裾からのぞく草履は意外に目立つ物です。
自分の足にあった素敵な草履を選んで下さいね。
特にママ振りを着られようと思っていらっしゃる方に是非気をつけて欲しい事があります。振袖や帯は皆さんクリーニング等のメンテナンスをされて着用されますが、草履はそのまま使われる事が多いようです。その際、見た目は大丈夫そうでも歩いている内に台や鼻緒が外れてしまうことが良くあるのです。
先代のおかみは、〝草履が風邪を引く〟といった表現を良くしていました。
長年の間に草履が水分を含んで脆くなってしまって剥がれてしまうのです。履かずに20年以上もしまったままの草履は充分気をつけて頂きたいです。大切な成人式、途中で草履が履けなくなってしまったら大変です。前もって足に慣らしておいたり、歩く練習をしておく事をお勧めします。
振袖購入された方は新しい草履バックを選ばれたはずです。前撮りで履いて練習済みという方も多いのではないでしょうか?
痛くなかったですか?
もし痛いようなら鼻緒を少し緩めたり、サイズの大きい方(例えばお父様)に少し履いて歩いてもらう事もお勧めです。
花緒の緩め方
ゆっくりと鼻緒の後ろ部分の付け根を矢印の方向に伸ばしていきます。
※伸ばした鼻緒は元に戻りません。少しずつ調節しながら伸ばして下さいね。
前坪の部分は伸ばさないで下さいね。
草履のサイズの選び方
草履は一般的には台より踵が1cmほど出るサイズを選んで下さい。
草履は靴とは違うので、極端に言えば足が草履台からはみ出ても、又その逆でも履くことが出来ます。でも一番きれいな着姿になるのが踵が草履台の端から1cm位出ている姿だと言われています。
〝草履サイズのブカブカはNG!〟
大きすぎる草履は着姿も野暮ったく見えますし、何より振袖の裾を巻き込んでしまいとても歩きにくいので止めてくださいね。
特に振袖は未婚女性の礼装なので草履を脱いだ時に裾を地面すれすれ程度に長くお着付けをします。その為に踵より草履台が長いと足と台の間から裾を巻き込みやすいのです。
階段等は特に危険です。裾を踏みつけてしまうと折角の着付けも着崩れしますし、何より転んだりしたら大変です。
その為にもサイズ選びは重要です。
ふじもとでは足袋っぱを履いて草履を必ず試着して選んで頂いております。勿論色や形等振袖との相性、コーディネートも重要ですので考慮してお勧めをさせて頂いております。
草履のサイズは?
Sサイズ ~22.5cm
Mサイズ 23.0cm~23.5cm
Lサイズ 24.0cm~24.5cm
LLサイズ 25.5cm以上〜
この位の目安で選ぶといと思います。台も細身の物から幅広の物まで種類は豊富です。
最近は背の高いお嬢様方も多く、足のサイズも大きくなってきています。LLサイズの上の3Lサイズというのもありますので安心してご相談下さいね。
台の高さも色々です。振袖は礼装なので5cm〜の高さが一般的ですが背の低い方には9cm〜の高い台もあります。着付けも長く出来ますし、帯から下が長く見えてスタイルが良く美しい気付姿となり大変人気です。
目線が変わりますよね。
身長の低いことを気にされている方に是非お勧めしたいテクニックです。
草履台で高い物を選び、ヘアも高さを出すスタイルを選ぶととても背が高く見えて好バランスになります。
草履の台も最近は細身から小判型(やや大きめの台)に変わりつつあります。ビニール製の物から帯地を使った物まで様々ですが、鼻緒の内側が別珍(べっちん)製の生地の物はすべりにくくとても履きやすいのでお勧めです。
最近は台も低反発でクッション性の高い物が出回っています。この様な草履は普段履き慣れていらっしゃらないお嬢様方に特にお勧めです。
ふじもとでは、草履とバッグのセットを19800円から74800円位までを御用意しております。
御使用後は、汚れをふき取り、裏底の水分を飛ばす為にしっかりと陰干ししてから直すようにして下さい。その際ビニール袋には入れないようにしてお直し下さい。
草履の歩き方
慣れていらっしゃらない方にはむつかしく思われますよね。
でも私は草履って靴の様に痛くならないし、タコも靴擦れも出来ずに楽に歩けるすぐれ物だと思っています。
草履でかっこ良く歩くには、まず少し内股に歩いてください。外股、八の字はだめです。親指の所に力を込める感じですり足です〜す〜と歩いてください。踵を上げない感じです。
母指球(足の親指の付け根にある膨らみ)に体重を乗せてつま先から出して歩くイメージで練習してみて下さい。体は揺らさず、少し背伸びする感じで、重心をやや前に置いて歩く感じです。私は着物の時はこんなイメージで歩いています。是非チャレンジしてみて下さい。
まずは少し練習してみるのが何よりです。前撮り前の方、是非意識して歩く練習を!
かっこ良く歩けば更に振袖美人になれる事まちがいなしです。
おまけ編:足袋について
近年はソックスの様に履ける足袋も出回っていますが成人式の振袖は未婚女性の第一礼装なのでコハゼの付いた白足袋をお勧めします。
コハゼは5枚と4枚があります。5枚の方がより正式にはなりますが、これはどちらでも大丈夫です。
4枚の方が足首上までなく、楽に履けると思います。
サイズを選ぶ時、幅広や甲高の方は靴と同じサイズでいいのですが、細身の方は靴サイズよりも0.5cm小さい足袋を選ばれると良いと思います。草履と一緒でぶかふがの足袋は歩きにくく、カッコ悪いですからね。
これも先代おかみから聞い話ですが、新しい足袋をおろす時は履いたままお風呂に入って足袋に自分の足の形を覚えさせて、そのまま乾かしてから履くと良いそうです。足袋一つにもこだわりを持って履いていた事が良く分かるエピソードですね。
現在はシワになりにくく履きやすいストレッチの足袋も人気があります。足の形に合わせて細目や太目の足袋もあります。冷え性の方にお勧めしたいあったか素材の足袋インナーです。足袋の中に履くソックスのようなものです。
如何でしたか?
足元の準備をしっかりとして成人式当日楽に、そして美しく振袖を着こなして欲しいと願っております。
参考記事はこちらから↓
成人式の最終準備、確認、当日気を付けたいことは?にお答えします!
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